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PEOPLE

佐久穂の人々

GURURITOさま

GURURITOさま

直感から生まれた“今”

藤森さん 娘の大日向小学校入学をきっかけに、家族で移住しました。
当初は東京に通勤する予定だったんですが、コロナ禍でリモートワーク主体になったことで、ここでの時間や人との繋がりがすごく増えて、こちらでも仕事の拠点を持ちたいと思い始めました。
そういう直感的なふわっとした思いを、東京で一緒に仕事してた仲間(平野卓さん・未希さん)に伝えたら、結構気軽に「来る」って言うので、僕の方がびっくりして。「じゃあ一緒に始めようか」って、言って出来たのが『GURURITO』です。

平野(卓)さん 僕はもともとさびれたものが好きで・・・と言うと地元の人にはよく聞こえないかも知れないですけど、この商店街のノスタルジックな感じが気に入ったのと、(GURURITOの)物件の中が、手を加えたらすごく良くなりそうだなって言うのが直感的にあったのと、あと『ファッションセンターあさかわ』っていう看板が、洋服好きなのでピンと来てしまって。

平野(未)さん どちらかと言うと、「(藤森さんが)工房やりたい」って言うのを聞いて、私が「いいじゃんいいじゃん、行こうよ!」って言って、見学に来たら本人(卓さん)が気に入って、「じゃあ一緒に行こう!」って。
私は最初から乗り気だったんですよね。

暮らしてみて感じたこと

藤森さん 人との関係性が自然と濃くなるというか、無理に出会いに行かなくてもいろんな人と繋がって、自然に「知ってる人」が増えたんですけど、無理することなく適度な距離感で付き合えています。

平野(未)さん ご近所の方とのお付き合いが大変だったらどうしようって、引っ越して来てから気づいたんですが、自然に関わってもらえてる感じで、とても居心地がいいんです。
古くから続く文化とか慣習は大切にしたいし、今必要なお付き合いを無理なくできる、いい関係性が築きやすいと感じています。

藤森さん 町の規模がちょうどいいんだと思います。
何となく見渡せるけど、かと言って全員分かり切ってるってわけでもない。
僕は最初、新幹線で通勤するつもりで佐久平に住んだんですけど、いわゆるよくある地方都市で。浅間山と八ヶ岳がきれいに見えて空も広くて、東京と比べたらそういうありがたさはあったんですけど、すぐに「佐久穂町に住みたい」って思いが募って。
運よく物件を紹介していただいて、実際に住んでみるとほんとに魅力がすごく強い。住んで“良い”町っていうのかな。ただ、寒さだけはごまかしようがないから、「大したことないよ」とは絶対に言えない。

平野(未)さん 信州に移住するなら、寒いのは覚悟しなきゃって思ってはいたんですけど、その中でも、ここが特に寒い地域だっていうのは計算外でした。
豪雪地帯ではないのと、地理的に東京から近いっていうのもあって、そこまで寒くないんじゃないかって思ってて。でもすごく寒いし、夏が短いですよね。
寒い時、みなさん必ず、「その分夏がいいから~」って口を揃えて仰るんですけど、いつになっても夏が来ないし、来たと思ったら「あれ?もう終わり?」って。

藤森さん G.Wはまだ、冬の名残があって春とは言えないしね。

平野(未)さん ね!ストーブつけてたり。
で、お盆が過ぎると「あれ?もう⁉まさか⁉」って。

藤森さん 「もういらっしゃらない⁉」ってなるよね。
あとは、「住むところがない」っていうのはよく言われてますね。
住んでみて「佐久穂だから困る」ってこと、そもそもないんじゃないかな。
ただ、「住みたいのに住めない」って仲間がすごくたくさんいるんですよ。
これだけ広い土地があって、空き家もたくさんあるから、もっと人と人とがうまく繋がって住めるようになればいいですよね。
佐久穂への移住を目指すことを、個人的に「穂活」って呼んでいて、大日向小学校の保護者の間でも、「穂活に成功した」っていうのはひとつの大きな自慢なんですけど、そういう意味でも、我々はラッキーだったと思います。

佐久穂で叶えたいこと

平野(卓)さん 子供ができたことで、まずは身の回りから変えていけたらって発想になるんですけど。新しいお店も増えて来たので、東町がもっと安全な場所に、例えば歩行者天国とか、そういうところでもっとよくなるといいな、と。
あと、子育て世代が多いので子供と楽しめる場所は多いんです。僕は趣味で古着屋をやってるんですが、そういう、大人が楽しい場所がもっと増えたらいいなぁ。

平野(未)さん 町や地域との繋がりは大切にしたいですね。
「ジュエリー」というと興味がないとか敷居が高いとか思われる方もいらっしゃるので、人生の節目にお役に立つことや、自分で作るという行為自体がとても楽しいことを知っていただいて、その敷居を下げていけたらと思うんです。
そしてその枠に囚われずに、この場所で何か新しいことや面白いこと、出来そうなことがあったらどんどんやってみたいですね。
その第一歩として、「サンデーマーケット」というイベントを、毎月第1日曜日に開催してるんですけど、工房や駐車場を活用したり近くのお店と協力したり、そうやって東町全体で楽しいことを考えて実現させて、生活の一部として楽しんでいきたいです。

藤森さん 「背伸びをしないで等身大で生きていけるところ」に引っ越してきたと感じています。できるだけ徒歩か自転車で通勤するようにしてるんですけど、すれ違う方や乗ってる車から声かけてもらったり、そういうちょっとした瞬間にすごくホッとするんです。
「地元の人」と「移住者」って二元論的に語られがちですが、遡ればみんないつかどこかのタイミングで「引っ越してきた人」だろうし、生活スタイルとか興味の対象とか、みんなそれぞれ背景は持ちつつも無理なく繋がりあえると実感しています。
特に『GURURITO』は、工房作りの段階から地元の方にすごく助けていただいて、置いてあるものもいろんな方から譲っていただきました。
無理せず、等身大でやりたいことを素直にやろうとすると、いい繋がりが生まれて、それを慌てずじっくり続けていくことで、いつかこの東町商店街が日曜日は歩行者天国になって、子供もおじいちゃんおばあちゃんも、地元の人も移住者も、住んでる人みんなが集まって…ってなっていけば、もう境目はなくなりますよね。
どこから越してこようと、ここで生まれた子供はここが地元になるわけだし。
そういう自然な、無理のない繋がりをずっと続けながら、ゆっくりとした変化を楽しみたいな、と思いますね。

移住を考えるみなさんへ

藤森さん 去年工房をオープンしてからGWくらいまで、お客様はほとんど県内の方だったんですが、それでもこんなにあらゆる所から来ていただけるんだ!って、驚きました。その後、少しずつ県外の方も増えてきて、それはそれでまた「佐久穂町へようこそ!よくぞいらしてくださった!」って感じで、そういうお客様のお話を聞くのも楽しみのひとつになったりして。
そんな感じで、移住される方も来ちゃえば何の問題もないから、ね?

平野(未)さん 意外と、気軽に引っ越してきても何とかなるから、何もせずに悩むよりは来てから、ね?

平野(卓)さん それでも遅くないよね。

平野(未)さん 周りにいろいろ頼れる先輩が、たくさんいるし。

藤森さん 寒さ以外は何とかなるよね。

平野(卓)さん 佐久穂には面白いところがたくさんあるけど、外から見ていると気づけないから、ぜひ来てみて住んでみて知ってほしいですね。

DATA

GURURITOさま

GURURITO

藤森 隆 さん
平野 卓 さん
平野 未希さん

リモートワークをきっかけに、暮らしだけではなく、仕事の軸足も佐久穂に移すことを決意された藤森さん。
その思いは、東京での仕事仲間だった平野さんご夫妻の心をも大きく動かしました。
移住までの経緯や、佐久穂暮らしの実態、これからの夢など、ざっくばらんに語っていただきました。