平林の古文書
POSTED / 2025.07.25

こんにちは。布流久佐運営スタッフの吉田です。
先日、公民館にて平林神社で保管されている古文書の虫干しが行われました。2年に1度、代々平林に住んでいる地域住民が集まり虫がつかないよう古文書のお手入れをしているそうです。
あまり聞き馴染みのない古文書ですが、簡単に言えば古文書は古くなって効力を失った証文のこと。江戸時代から明治時代にかけて年貢を収めた記録や借用証書、土地情報など昔の時代の史料になるものが書き残されています。まさに時代の文化や社会的背景を映し出すタイムマシーンのような存在です。須坂市文書館専門員である大塚さんが古文書のことを教えてくださいました。
まずはじめに古文書は大量にある文書に漏れがないよう古文書目録に丁寧にまとめられます。
発行年数や保管場所、古文書の内容が書かれており、原本が必要になった時はここから情報取集をするそうです。
江戸時代には上使(じょうし)と呼ばれる幕府から派遣された使者が重要な文書を村の長である名主に届けていました。
今でも代々受け継がれる家にはこのような文書が家の中で保管されているそうです。
平林神社で保管されている最も古い古文書を見せていただきました。延宝4年と書かれており350年ほど前のものであることが分かります。
平林神社の古文書は虫喰いの跡やネズミのし尿も少なく比較的いい状態で保管されているそうです。虫がつくとこのような状態になってしまいます。
昔のものを残し受け継ぐ人がいるからこそ、私たちが今先人の文化を知り、生活模様を想像することができます。
担い手が不足している古文書の保管ですが、大塚さんは「少しでも古文書に興味を持つ人が居てくれると嬉しい」と語ってくださいました。